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コーポレートガバナンス

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経営態勢

取締役会、各委員会および監査役会の取組み状況

取締役会

議長・委員長 石井 茂
主な役割 受託者責任を認識し、ソニーフィナンシャルグループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に責任を負っています。法令および定款に定められた事項のほか、ソニーフィナンシャルグループの経営方針・経営計画の策定、ソニーフィナンシャルホールディングスが株式を直接保有する子会社の取締役・監査役等の選解任、新規事業参入・撤退、組織再編など、ソニーフィナンシャルグループの経営の重要な意思決定を行っています。また、グループ経営全般を監督しています。
構成 社外取締役の比率:40%
運営状況・トピックス(2019年3月期) グループガバナンス全般およびグループ成長戦略・事業計画、サステナビリティやグループ子会社の重要案件を中心に、深度ある議論を継続して行いました。また、ソニーフィナンシャルホールディングス単体および連結事業計画の進捗状況、およびコンプライアンス活動やリスク管理・内部監査状況などについて定期的に報告を受けるなどし、グループ経営全般を適切に監督しました。
開催回数・平均出席率(2019年3月期) 17回・93%

指名諮問委員会

議長・委員長 国谷 史朗(社外取締役)
主な役割 ソニーフィナンシャルホールディングスの取締役、監査役およびグループ各社社長の選解任、ソニーフィナンシャルホールディングスおよびグループ各社社長の後継者の育成計画などについて、審議・答申します。
構成 半数が社外取締役
運営状況・トピックス(2019年3月期) ソニーフィナンシャルホールディングス取締役候補者の決定、ならびに、中核3社の取締役選任および代表取締役の選定にかかわる承認などを行いました。
開催回数・平均出席率(2019年3月期) 5回・95%

報酬等諮問委員会

議長・委員長 岡 昌志(社外取締役)
主な役割 株主総会に付議するソニーフィナンシャルホールディングスの取締役およびグループ会社の代表取締役の報酬等の方針ならびに総額、株主総会決議の範囲内で個々の取締役およびグループ会社の代表取締役に支給される報酬等について、審議・答申します。なお当委員会の各委員は、当該委員の報酬が審議される場合は決議に加わらないこととしています。
構成 過半数が社外取締役
運営状況・トピックス(2019年3月期) ソニーフィナンシャルホールディングス取締役・執行役の個人別の報酬の決定のほか、中核3社取締役の個人別の報酬の承認などを行いました。
開催回数・平均出席率(2019年3月期) 1回・100%

監査役会

議長・委員長 早瀨 保行(社外監査役)
主な役割 取締役会から独立した組織として、法令に基づくグループ各社に対する事業の報告徴求や、業務・財産状況の調査、会計監査人の選解任の権限の行使などを通じて、取締役の職務執行の適法性および妥当性につき監査しています。
構成 過半数が社外監査役
運営状況・トピックス(2019年3月期) グループ会社に対する経営管理を含めた取締役・執行役の職務執行状況などについて報告を受け、主として「業務の適正を確保するための体制(内部統制システム)」の有効性を確認するとともに、適時に提言を行いました。
開催回数・平均出席率(2019年3月期) 14回・95%

新経営体制(取締役会の構成変更)について

ソニーフィナンシャルグループの持続的な企業価値向上に向けて経営体制を強化するため、ソニーフィナンシャルホールディングスの取締役会の構成を変更しました。新体制における取締役会は、ソニーフィナンシャルホールディングスの経営陣、社外取締役、およびソニー(株)の経営陣で構成されており、より株主・ステークホルダー目線でのガバナンス強化を図ります。一方、これまでソニーフィナンシャルホールディングスの取締役を兼務していた主要3子会社の社長は、ソニーフィナンシャルホールディングス取締役会のガバナンスのもと、それぞれの事業の健全な成長と競争力強化に一層集中してまいります。ソニーフィナンシャルホールディングスは、新体制の下で各事業の一層の成長を促進するとともに、さらなるシナジーの具現化を目指します。
今回の体制変更で、独立社外取締役*については、1名増員して4名(全体の3分の1以上)とし、同時に女性取締役を選任するなど、より多様性を高めることで、取締役会の実効性のさらなる向上を図っております。
グループ子会社における取締役会については、グループガバナンスの実効性を高め、各社の健全な事業経営を管理するため、引き続きソニーフィナンシャルホールディングスの代表取締役社長、業務執行取締役および執行役員が、グループ子会社の取締役を兼任しています。

*ソニーフィナンシャルホールディングスでは、社外取締役を(株)東京証券取引所が一般株主保護のために確保を義務づけている「独立役員」に指定しております。

取締役会実効性評価(2019年3月期)

ソニーフィナンシャルホールディングスでは、取締役会は、少なくとも年1回、取締役会の意思決定および監督の実効性や、会議運営等に関して、自己評価等により取締役会の評価を実施することとしています。

評価概要・プロセス
  • 概要:独立した第三者の評価会社により、すべての取締役および監査役に対するアンケート形式の実効性評価を実施しました。
  • アンケート項目:「取締役会の構成と運営」、「経営戦略と事業戦略」、「企業倫理とリスク管理」、「経営陣の評価と報酬」、「組織・事業再編関連」、「株主等との対話」、「自己評価」などのほか、昨年の実効性評価で課題となった事項への対応についても評価を行いました。
第三者評価会社による評価結果の概要
(1)取締役会全体に対する評価結果
  • 昨年度までに引き続き、全般的に高い実効性が確保されている。
  • 取締役会の人員規模は、グループの事業規模・分野に対して適正である。
  • 全メンバーが積極的に議事運営に貢献するなど、自由闊達な雰囲気があり、また、議長が適切なリーダーシップを発揮し、適切に意思決定・監督がなされている。
  • 取締役会は、ソニーフィナンシャルホールディングスが上場子会社であることから、少数株主保護やアームズレングスルール等を認識のうえ、意思決定や情報管理などにおいて、親会社からの経営の独立性を確保し、公平性・透明性の高い経営を行う対応が十分にできている。
  • 取締役会は、事前の情報の入手・内容理解に努め、取締役会の意思決定・監督に貢献する努力を行い、ソニーフィナンシャルグループに課せられた各種法令・規制、上場企業としての責任・責務、コーポレート ガバナンス等に関し、十分な知識を備えている。
  • 報酬等諮問委員会、指名諮問委員会のメンバー構成は適当である。
(2)昨年の課題に対する評価結果および意見

昨年の実効性評価で挙げられた課題については、さまざまな改善が図られてはいるものの、以下の意見が得られました。

  • グループ全体最適の視点や過去の教訓も踏まえ、グループ成長戦略に係る継続的な議論が必要である。
  • グループの経営や事業に関する勉強会、研修会の機会は、継続的に充実を図る必要がある。
  • 年度に引き続き、経営層向けのインセンティブ報酬制度について、譲渡制限付株式報酬制度を新たに導入するなど拡充されてはいるが、対象範囲の拡大や割合変更等につき検討してほしい。
  • 取締役会の内容や審議の結果は、過不足なく議事録へ反映されているが、運営面はさらなる改善(プレゼンテーション、開催頻度、時間配分、事前資料の配布タイミング等)が必要である。
今後の対応

ソニーフィナンシャルホールディングス取締役会としては、上記評価結果を受け、現時点において実効性が十分確保されていると判断していますが、グループ成長戦略に係る継続的な議論、グループ経営・事業に関連する理解度のさらなる向上および、取締役会の運営面のさらなる改善など、より一層の実効性の向上に努めます。まず、2019年6月の株主総会を経た新経営体制において、持株会社と事業会社の役割を明確化し、グループのガバナンス強化を図るために取締役会の構成を変更することにしました。具体的には、社外取締役の人数を1/3以上にし、女性を含め多様性も高めることにしました。

報酬決定方針

ソニーフィナンシャルホールディングスは「取締役の報酬等の決定に関する方針」「監査役の報酬等の決定に関する方針」を定めています。また、「報酬等諮問委員会規則」を定め、審議機関として「報酬等諮問委員会」を設けています。

基本方針

  • 業務執行取締役の報酬は、グループ全体の業績向上に対するインセンティブを有効に機能させることを目的に、役位に応じて、固定報酬および中長期・短期の業績に連動した報酬のバランスを勘案し、決定します。
  • 業務執行を行わない取締役(社外取締役を除く)に対しては、原則として報酬は支給しません。
  • 社外取締役については、役割に応じた固定報酬を支給します。監査役については、常勤監査役・非常勤監査役の役割に応じた固定報酬を支給します。

プロセス

  • 業務執行取締役および社外取締役の個人別報酬等の額については、社外取締役が過半数を占め、社外取締役を議長とする「報酬等諮問委員会」において、取締役会からの諮問を受けて審議を行い、その答申を受けて取締役会から一任を受けた取締役が決定します。
  • 監査役の個人別報酬等については、監査役の協議により決定します。

報酬体系

  • 業務執行取締役:役位に応じた固定部分、ソニーフィナンシャルグループ全体の業績および職務に応じた業績連動部分および株式報酬による中長期インセンティブ部分から構成されています。
    (固定部分)役職序列が上がるにつれ年間報酬額に占める割合が逓減し、業績連動部分の割合が逓増します。(固定部分:62~71%、業績連動部分:38~29%)
    (業績連動部分)基準額(100%)に対して0%から200%の範囲で変動します(2019年3月期実績:109%)。業績連動部分に係る指標としては、すべてのステークホルダーの期待・信頼に応え、ソニーフィナンシャルグループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現すべく、定量指標(当社グループ連結業績数値、グループ各社の主要業績数値の対計画比)および定性指標(①内部統制・基盤強化、②中長期的な成長戦略)を使用しています。報酬等諮問委員会では、指標に基づく業績連動部分の計算結果を確認し、業務執行取締役の個人別報酬等の額を取締役会に答申します。
    (中長期インセンティブ部分)取得時から一定期間の譲渡制限がある譲渡制限付株式報酬と、退任時行使可能な株式報酬型ストック・オプションによるものとし、年間報酬額に占めるこれら中長期インセンティブ部分の比率は20%程度となります。
  • 社外取締役:役割に応じた固定額としています。
  • 監査役:常勤監査役・非常勤監査役の役割に応じた固定額としています。

2019年3月期の取締役・監査役報酬等、報酬等の種類別の総額(百万円)、取締役(社外取締役を除く)報酬等の総額182、固定報酬93、業績連動報酬49、ストック・オプション32、譲渡制限付株式報酬6、対象となる役員の員数(人)3、社外取締役 報酬等の総額27、固定報酬27、対象となる役員の員数(人)3、監査役(社外監査役を除く)、なし、社外監査役、報酬等の総額30、固定報酬30、対象となる役員の員数(人)2、計、報酬等の総額240、固定報酬152、業績連動報酬49、ストック・オプション32、譲渡制限付株式報酬6、対象となる役員の員数(人)8

(注1)報酬等とは、報酬、賞与その他その職務執行の対価として会社から受ける財産上の利益をいいます。
(注2)報酬等の種類とは、固定報酬、業績連動報酬、ストック・オプション、譲渡制限付株式報酬および賞与等をいいます。なお、ソニーフィナンシャルホールディングスにおいては、役員に対する報酬として賞与の支給はこれまで行っていません。

親会社ソニー株式会社との関係

当社は、ソニー株式会社(以下、ソニー)を親会社とする上場子会社であるため、親会社からの経営の独立性を確保するとともに、透明性の高い経営に努めます。

資本関係

    当社は、2004年4月にソニーからの会社分割により設立した金融持株会社です。2007年10月に当社株式を東京証券取引所市場第一部へ上場したことにともなう国内外における株式の募集および売出し、ならびにその後のソニーによる当社株式の追加取得により、2019年3月31日現在、ソニーの当社への出資比率は65.06%(自己株式を除く)となっています。この資本関係により、当社の取締役、監査役の選任・解任や合併などの組織再編、重要な資産・事業の譲渡、定款の変更および剰余金の配当など、株主の承認が必要となるすべての事項に関して、他の株主の意向や利害にかかわらず、ソニーの影響を受ける可能性があり ます。

事業活動における独立性の確保

    ソニーフィナンシャルグループは、ソニーグループの金融以外の事業とは事業上の関連性が薄いこと、金融庁の監督下にある認可事業として保険業法および銀行法などに基づき事業を行っていることなどから、経営・事業活動においてソニーグループから一定の独立性が確保されていると認識しています。また、ソニーは当社の主要株主としての認可を金融庁より取得しており、当社の経営理念を尊重すべきであることを十分に認識しています。

人的関係

    当社の取締役3名、監査役1名は、ソニーグループの役員、従業員を兼務しています。また、当社はソニーから従業員として出向者5名を受け入れています。上記「事業活動における独立性の確保」をもって、兼任役員は独自の経営判断を行える状況にあると考えています。なお、当社は、親会社からの独立性を一層高める観点から、ソニーグループと特別の関係のない社外役員6名(社外取締役4名、社外監査役2名)を選任し、東京証券取引所の定める独立役員に指定しています。

「ソニー」の商号・商標使用

    当社およびソニーフィナンシャルグループ各社は、ソニーとの間で商号・商標使用許諾契約を締結しており、これに基づき「ソニー」の名称を使用することを許諾されています。ただし、これらの契約においては、当社に対するソニーの保有議決権割合が半数以下になること、ソニーフィナンシャルグループ各社に対する当社の保有議決権割合が減少することなどが、ソニーによる上記契約の解除権の発生要件となっています。また、これらの契約に基づき、ソニーフィナンシャルグループ各社は、ソニーに対しブランドロイヤリティを支払っています。2019年3月期の支払金額は2,862百万円で、その金額規模はソニーフィナンシャルグループの経営基盤に重大な影響を及ぼすものではありません。
    ソニーフィナンシャルグループはその商号・商標の使用において、ブランド認知度の向上、信頼度の向上および社員の意識高揚などのメリットがあると考えます。

「ソニー」との取引等

    当社は、ソニーを親会社とする上場子会社であるため、少数株主の権利保護について「支配株主との取引等を行う際における少数株主の保護の方策に関する指針」を定めています。

    ソニー(支配株主)との取引等を行う際における少数株主の保護の方策に関する指針

    ソニーフィナンシャルグループは、ソニーグループと協力関係を保ちながら事業展開する方針ですが、一方で独自の経営方針および経営戦略に基づいて独立した活動を展開しており、事業分野が異なることから、一定の独立性が確保されていると考えています。
    親会社であるソニー(支配株主)との取引等を行う際は、当該取引等の必要性および当該取引等の条件が第三者との通常の取引の条件と著しく相違しないことを十分に確認するものとしています。

    履行状況

    当社は、ソニーとの取引などについて、当該取引などの必要性および条件が第三者との通常の取引の条件と著しく相違しないことを確認しています。

支配株主に関する事項について

社外取締役メッセージ

社外取締役 国谷 史朗

新経営体制への期待

2019年6月の株主総会を経て取締役会の構成が大きく変化しました。指名諮問委員会において、ソニーフィナンシャルホールディングスの独立性を確保しながら、ソニーグループとのより積極的な協業を図ること、特に、ソニーグループからブロックチェーンをはじめとするFintechなどに関する技術面その他の協力を得ることの重要性、ソニーブランドのもとでの新たな技術と金融の融合という視点からの人材の交流と新しい商品・サービスの開発について検討してきました。ソニー(株)から金融、保険分野で豊富な経験を有する十時氏、松岡氏を取締役として受け入れること、また、外部から大手銀行での内外の実務経験豊富な岡氏と海外事業を含むさまざまな事業企画やその執行経験のある池内氏を迎えることができたことは、これまでの指名諮問委員会での議論と整合するものであり、今後のソニーフィナンシャルホールディングスの成長戦略にとって大変有意義であると考えています。生命、損保、銀行の主要3子会社の社長はソニーフィナンシャルホールディングスの取締役を退任されましたが、それぞれの事業に専念しつつ、グループの経営会議等を通してソニーフィナンシャルホールディングスの取締役とも積極的に意見、情報交換をし、グループとしてのシナジー効果の最大化を図っていただけるものと期待しています。

人材開発や後継者育成に向けた取組み

金融機関が置かれた厳しい事業環境と今後の成長戦略の重要性に鑑みれば、今までにない事業モデル、金融手法などに十分対応でき、また、国内のみならず海外戦略をしっかり自分のものとしてこなせる人材の開発と後継者の育成が重要です。中長期での人材の育成と並行して、必要に応じて有為な人材をグループ外から採用することにも取組まなければなりません。そのためには、ソニーフィナンシャルホールディングスで自分の能力をいかんなく発揮できると思えるような報酬体系を、国内のみならずグローバル競争力という観点からも十分検討する必要があります。国内外の地域特性には十分配慮しつつ、役割機能に応じた競争力 のある報酬体系の構築は避けて通れないものであると考えます。ソニーフィナンシャルホールディングスでは、すでに一定の範囲で業績連動型のインセンティブ要素を取り入れた報酬体系を有していますが、内外の状況から必要に応じて適切な変更を加えていくことを継続的に検討していかなければなりません。

今後の課題や期待

2020年3月期以降の事業展開においては、既存概念にとらわれない発想を持ち、それを可能にする多様性に富む人材を獲得・育成し、機動的な戦略的事業提携などを、スピード感を持って検討し実行に移すことが必要です。ソニーフィナンシャルグループのみならず、より広いソニーグループ全体の視点からもそのような機動性、多様性を持った事業活動に、ソニーフィナンシャルホールディングスのメンバーが一丸となって取組んでいくことを期待しています。

社外取締役 伊藤 隆敏

就任1年目を終えて

ソニーフィナンシャルホールディングスの社外取締役に就任して1年が経ちました。マクロの金融や国際金融は私の研究の専門分野ではありますが、個別の会社の損益計算書、バランスシート、事業計画などを詳しく吟味することは、研究の中核ではありませんでした。この点は、就任直後に少し勉強が必要でしたが、無事、要求されるレベルを達成できたと考えております。取締役会は、手際良く運営されており、議論も活発で、社外取締役も遠慮なく発言することができる雰囲気があります。いわゆるコーポレートガバナンスが改善しているように感じています。
ソニーグループの金融事業には、生命保険、損害保険、銀行がありますが、それぞれの業態特有の課題と挑戦、あるいは飛躍の機会があるので、大変にやりがいのある仕事であると考えています。金融3社を束ねる「ホールディングス」として果たすべき役割については、大変に重要な課題であると感じて、検討を続けています。なんとか各社間のシナジー(相乗作用)が発揮できる体制を構築したいものです。シナジーが働けば、ソニーフィナンシャルホールディングスは、大きく成長する可能性を秘めていると思います。そのように考えて、この仕事を引受けました。

ソニーフィナンシャルグループのグローバルな視点での今後の課題

アメリカと日本の金融業(特に銀行)は、研究対象として、また顧客として、これまで40年以上にわたってお付き合いをしてきました。日米の銀行業は、かなり異なる制度的背景から発展してきました。しかし近年は、日米の距離が縮まり、グローバルスタンダードが形成されて、そこに両国が収斂している過程のように思います。
アメリカにおけるインターネットバンキング、あるいはより一般的にFintechの普及は目覚ましく、銀行の支店に物理的に出かけていくことはほとんどなくなりました。すべて、インターネットで金融取引が完結するようになっています。日本ではまだまだ、インターネットバンキングが普及していないように思われますが、今後は、日本でもインターネットバンキング、キャッシュレス決済に向かっていくのは確実です。
保険では、いわゆる「リスク細分型」の商品、リスク対象が特化された商品が登場して、これもインターネットで販売が伸びているようです。アメリカでは物理的に対面することなく、生保や損保の申請、信用審査やリスク評価が行われています。今後は日本でも、AIの活用によって、速く、正確なリスク審査、事故の評価が、行われるようになると考えられます。
ソニー生命はライフプランナーを中心とする営業、ソニー損保はネット中心、ソニー銀行もネット銀行という特徴を持っていますが、これが今後のFintechの発展でどのように活かされていくのかを考えるのは、取締役会の大きな課題のひとつです。今後も「独立の外部の眼」を持って、大所高所から取締役会で発言をしていきたいと思います。